在米ポスドクが考えた研究留学のメリット4つ

はじめに

 研究留学については、以前に比べてメリットが減り、デメリットが増えていると言われています(基本的には同意です)。僕は、米国シアトルで医学系の博士研究員(ポスドク)をはじめて2年ほどになりますが、その立場から研究留学についてのメリット・デメリットをお伝えします(メリット・デメリットは属性によっても変わってきます。僕の属性は30代半ば、妻子連れ、MD, PhDです)。

まずはメリットから。

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メリット1:海外研究者とのネットワークができる

 もしこれが20年前とかなら「ハイレベルな研究ができる」ということが、研究留学の大きなメリットになったと思いますが、今回の記事には入れていません。というのも現在では、少なくとも技術的には「アメリカでできて日本でできない」という研究はないと思うからです(分野によってはあるのかもしれません)。
 一方で、「メンター、コラボレーターの1人以上(つまり留学先のボス+α)を海外の研究者にできる」ということはメリットとして残っていると思います。留学先のボス、同僚、共同研究者は、留学後もメンター、コラボレーターになってくれると思います。また、日常的に様々なセミナーがあり、アメリカ国内の他の研究機関から第一線の研究者が来ることもしばしばです。演者を囲んでのランチなどで話す機会もあるので、うまく使えば研究の幅を広げることができます。

メリット2:多様な価値観に触れることができる

 日本の研究機関の場合、構成員の大半が日本人で、あとは中国をはじめとしたアジア人留学生 、ということがほとんどだと思います。アメリカの研究機関には、世界中から研究者が集まってくるので、アメリカ、アジア、ヨーロッパなど様々な国からきた研究者と顔を合わせることになります。日常生活でも様々な人種がいるので、多様な価値観に触れることができます。

メリット3:自分や日本を客観視できる

 特に留学先を自分で探す場合には、自分のこれまでの経歴、自分がこれからなにをやりたいのか、などを見つめ直すことになることになります。また留学中も、自分がこれからどうすべきか、などについて考える機会が増えると思います。
 一方、海外で暮らすと、日本の見方がかわります。僕自身の経験でも、日本の社会、医療、科学、などについてのとらえ方がだいぶ変わったのを感じています。

メリット4:自分や子供の英語力が伸びる

 英語を使わないと話が進まないので、否が応でも英語力が伸びます(勉強もしないとダメですが)。
 一方、幼稚園年長以上の子供がいる場合には、平日については現地の学校(年長以上が義務教育です)に通わせることになると思います。現地の学校では当然のことながら英語で授業が展開されますので、「無料で」濃密な英語教育を受けることができます。特に「聞く」「話す」については、1年程度ですごく上達すると思います。

 

以上、僕の考えた研究留学のメリット4つでした。
もちろんメリットだけではありません。次の記事ではデメリットについて書きます。